B043.ではコオロギの鳴き声を書いたけれど、今回は少し違います。
うちの会社にはK氏という定年前の整備のおっちゃんがいます。
会社でも古株。言いたい放題、自由人です。
その昔、工業高校の自動車科にいた時の話。
「うちの自動車科は暴力団の集団やったぞ~!」
1、2年の時、3年生の全校生徒の前で、
「・・・じゃ、K君 ミンミンゼミ」
って、3年生が指さした場所で
「ミーンミンミンミン、ミーンミンミンミン」って大声で鳴く
という儀式?伝統?いじめ??があったそう。
10円を渡されて15円の飴玉を買いに行かされたり・・・
どうやら、そんな環境だったらしい。
「あぁ~、思い出しただけで腹が立つ!」
そんな事を言っていた、この人。
どうやら、後輩や同級生に同じようなことをしていたらしい。
それはハッキリ覚えていないという。
ともあれ、
やった側は覚えてなくても、やられた側はずっと覚えているという典型。
「よく同窓会で刺されなかったですね!!」
というと、
・・・そういえば、一度も同窓会に呼ばれていないらしい。。。
なるほど、それでどうやら今日まで無事に生きて来られたようだ。
定年前でもあり、元々 お金持ちということもあり、結構 無敵 の このおじさん。
夕方になると
「あぁ、お腹空いた~」と
向かいの席の20代の後輩I君の一番大きな机の引き出しにストックさせているスナック菓子を提出させ、ボリボリ食べている。
※名誉の為だが、K氏はI君にお金を払って買っている
K氏は無類の釣り好き。日中も釣りのことしか考えていません。
そして週末は必ず釣りに行きます。
瀬渡しを使って島に渡ったり、夜通し雨の中、釣りをすることも日常。
何回か海にも落ちています。
家じゃ怒られるからと、コッソリ会社の冷蔵庫にエサ用のオキアミを入れて解凍していたこともあります。
営業所では「なんじゃこりゃー!」って騒ぎになりました。
K氏は何かあっても、「それは俺には どうでもいっちゃけんよ~!」と自分さえよければの典型の主張を堂々とします。
パワハラ・セクハラの話題でも、意に介せず。
世代だなぁ~と思います。
実際問題、世の中は 何処かで明確な線引きはできず、古い世代と若い世代は共存する。
企業は社内環境を急激に改善させようとして、〇〇ハラスメント撲滅に躍起になっているが、まだまだ このようなタイプの人がたくさん存在しているのも事実です。
上下関係に厳しく、自らミンミンゼミを経験しミンミンゼミを強いてきたこの世代にパワハラの概念を理解させるのは難しいことなのかもしれません。
会社は組織なので 会社に残るのならば 理解してもらわなければならないし、会社を去るのであれば、そのまま卒業する。それだけの話だと思います。
そんな傍若無人の K氏。
怖いものがあります。
ほとんどの家庭が そうかもしれないけれど、奥さん。
年齢的なこともあり、何回か内臓系の手術をしているK氏。
奥さんから、厳しく食事の管理をされています。
家に帰れば、大人しく・・・2人の息子からリモコンを奪われチャンネル権も与えられていない様子。
うちの所長が、会社のイベントでK氏の奥さんと会った時に
日頃の傍若無人ぶりに釘を刺す意味で
「そういえば、Kさん 会社でスナック菓子ボリボリ食べてるもんねぇ~」
と奥さんの前で発言したら
帰って 家でかなりのマジ注意を受けて、メチャクチャ怒られたらしい。
今でも所長の発言を恨んでいます。
普通は内弁慶と言うけれど、外弁慶のK氏。
家では ひっそりと身を潜め、どうやら外の会社でミンミン鳴いているようだ。