B023.レレレのおじさんと悟り。

ご存知ですか?

レレレのおじさん。

「お出かけですかぁ?~レレレのレ~」と言って

天才バカボンに出てくるキャラクターの一人です。

天才バカボン自体がギャグ漫画なので、いろいろ個性的なキャラが多いのですが、レレレのおじさんも中々独特のキャラです。

正直、こんなおじさんがいたら関わったらヤバいと感じ、思わず目線を外してしまうでしょう。

以前、何かのテレビで見たのか?もしくは本で読んだか?は忘れてしまいましたが、このレレレのおじさんにはモデルがいると言われています。

知ってました?

そのモデルというのが、しゅりはんどく。

周利槃特(しゅりはんどく)といいます。

この周利槃特はお釈迦さまの弟子でした。

そもそも、あのバカボンは『バカヴァッド」(覚れる者)=仏陀(ぶっだ)、お釈迦さまを表していると言われています。

そう考えると、お釈迦さまとその弟子の周利槃特が登場するのは違和感がありません。

この周利槃特、とても頭の悪い方でした。そして、とても物覚えが悪い方でした。

どれくらい悪かったのか?

自分の名前まで忘れてしまい、名札を首に掛けていたけれど、それまでも忘れてしまう程。

自分はなんて愚かなのだろう・・・と思い、

(もうここにはいられない)

とお釈迦さまのところに相談に行きました。

すると、お釈迦さまがいいました。

自分が愚かだと気付いている人は、決して愚かではない。自分が賢いと思い上がっている人こそが、愚かなのだよ」と。

お釈迦さまは周利槃特が掃除が好きなのを知り、箒(ほうき)を渡します。

そして、「塵を払わん、垢を除かん」と唱えながら掃除をしなさいと言いました。

周利槃特はたったこの短い言葉でも忘れてしまいそうになりながら、必死で掃除しながら唱え続けました。

何年も何年も。

毎日毎日掃除をしても、すぐに汚れてしまいます。

毎日掃除をしてもキリがありません。

けれども、周利槃特は毎日、毎日、掃除を続けました。

そして、「これは自分の心と同じではないのか?

ある時、それに気づきます。

自分は愚かで役に立たない人間だと、自分で自分を苦しめていました。

煩悩によって、自分は苦しめられていたのだと。

その後、周利槃特はお経をマスターできなくても、お釈迦さまの立派な弟子になったそうです。

学校のテストの点数が悪くても、人より走るのが遅くても、人前で話すのが苦手でも、数字の計算が苦手でも、物覚えが悪くても・・・営業成績が振るわなくても。

身体が健康で、自分が好きなことに向かって、一つのことに一生懸命打ち込む。

それだけで、道が開ける!

そう信じてます。

侮るなかれ、レレレのおじさん。

悩んだら、まずは掃除しよう。